2021-04-09 11:22:00
著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
8日のビットコイン(BTC)対円相場は184,994円(3.00%)高の6,350,007円と反発し、前日の下げ幅をほぼ掻き消した。前日7日の暗号資産(仮想通貨)市場は、アルトターンで高騰した主要アルト銘柄の反動安が市場の下げを主導し、対ドル2月高値水準の640万円を挟み込み方向感に欠けていたビットコインも、同水準から下放れとなり610万円付近まで安値を広げていた。
一方、7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨がハト派的な内容となると、ビットコインは下げ止まり反発。8日の東京市場では戻りを試す展開となり、630万円にタッチした。欧州市場の取引では、利食い的な売りが入り一時は618万円まで押すも、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨で高水準の緩和策継続の必要性が強調されたことが明らかになったことや、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がこの日参加した国際通貨基金(IMF)のイベントで、前日のFOMC議事要旨に沿った緩和的な姿勢を示したことが好感され、ビットコインは再び反発し7日欧州時間からの下げ幅を奪回した。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成