6億ドルのハッキングが浮き彫りにする暗号資産の信頼問題

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2021-08-19 06:00:00
6億ドルのハッキングが浮き彫りにする暗号資産の信頼問題

分散型金融サービス(DeFi)プロジェクトのPoly Networkがハッキングされ、約6億ドル(約660億円)相当の暗号資産が流出した時、その被害金額の規模が注目された。2018年に5億ドルの被害を出したコインチェック(Coincheck)のものよりはるかに大きい訳ではないが、被害額では過去最高の暗号資産ハッキングであった。

俯瞰してみると、マウントゴックス(Mt. Gox)を破綻に追いやったとされる2013年の攻撃までさかのぼる、一連のハッキングの当然の帰結のようにも見えた。マウントゴックスは、2014年のビットコイン(BTC)価格で、約4億7300万ドルの価値があった。

言い換えると、その規模にも関わらず、Poly Networkに対するハッキングはそこまで興味深いものではなかったのだ。

一方、事態は奇妙な展開を見せた。

ハッカーは、Poly Network、マイナー、セキュリティ企業のSlowmist、そしてステーブルコイン発行を手がけるテザーとの交渉に入ったと報じられた。交渉がどんなものだったのかはいまだにはっきりとしないが、少なくとも2つのことが分かっている。

まず、Poly…

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