米人権団体、リップル裁判に関連する元SEC高官のイーサリアム発言をめぐり利益相反を主張

仮想通貨



2021-08-20 12:59:59

SECがイーサリアムに肩入れ?

米人権団体Empower Oversight (以下、エンパワー)は、米証券取引委員会(SEC)の元企業金融ディレクターであるウィリアム・ヒンマン(William Hinman)氏に対し、暗号資産(仮想通貨)に関する利益相反の疑いがあるとして、SEC情報公開法(FIOA)サービス局への情報開示請求を行なった。

エンパワーは、政府及び企業の不正行為に対する、独立した監視機能強化を目的として設立された超党派の非営利団体。

ヒンマン氏は、SEC在任中の2018年6月に「SECはビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)を有価証券として分類しない」と発言したことで知られている。当時、仮想通貨の法的地位について規制当局が発言した稀有な例として注目され、イーサリアムの価格上昇にもつながった。

エンパワーは、ヒンマン氏がSEC就任以前にパートナーを務めていた法律事務所Simpson Tracherから、当局に在職中(2017年5月~2020年12月)も数百万ドルを受け取っていたと主張。同法律事務所が「企業向けにイーサリアムの使用促進を目的とした業界団体」であるエンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)のメンバーであることを考慮すると、仮想通貨規制に重要な役割を果たしていたヒンマン氏に利益相反の可能性があるとエンパワーは指摘している。

さらに、ヒンマン氏はSECを退職後、再びSimpson Tracher法律事務所のパートナーに就任したとエンパワーは付け加えた。

エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)とは

企業のニーズに合致したイーサリアム・ブロックチェーンの業界標準仕様を策定することを目的として、2017年2月に設立された業界団体。

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