2022-02-17 14:25:19
押収可能な仮想通貨を追跡
ブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chaynalysis)は16日、不正に取得された暗号資産(仮想通貨)を追跡し、100万ドル(約1億1,500万円)以上を保有する犯罪者(犯罪的クジラ)の保有状況や資金源を分析したレポートを公開した。このレポートは、同社が昨年の犯罪動向をまとめた「2022年仮想通貨犯罪報告書」の報告書の一部だ。
チェイナリシスは昨年、法執行機関による仮想通貨関連の犯罪捜査能力が高まったと評価。米国司法省(DOJ)や米内国歳入庁犯罪捜査部門(IRS-CS)、ロンドン警視庁が多額の仮想通貨の押収に成功した事例を紹介した。さらに今月、DOJが同省史上最高額となった、Bitfinexハッキング関連の36億ドル(4,150億円相当)の押収に成功したことに触れた。
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レポートでは、「理論上、法執行機関が押収し得る仮想通貨」として、犯罪行為に関連する追跡可能な残高の合計と、100万ドル以上の仮想通貨を保有する犯罪者の残高のデータを分析。4,068人の犯罪的クジラが、250億ドル相当(2.9兆円弱)を保有していることが判明した。
クジラ
クジラとは、仮想通貨の大口保有者のこと。クジラによる取引は市場価格に影響を及ぼす可能性があるため、しばしば注目される。
▶️仮想通貨用語集
犯罪関連の総残高
まず、レポートは過去5年間の犯罪関連残高を、不正行為別にグラフで示した。犯罪関連残高とは、不正行為に起因するアドレスに保有されているとチェイナリシスが判断したものを指す。
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