2022-03-09 07:18:02
フィリピン中央銀行（BSP）と金融包摂同盟が共催したイベントでBSPのベンジャミン・ジョクノ総裁はこのほど、同国の中央銀行デジタル通貨（CBDC）のパイロットプロジェクトを実施することを発表した。ジョクノ総裁によると、このプロジェクトは「決済システムの安全性、回復力、効率性」を向上させることを目的としているという。
「プロジェクトは、国の決済システムの摩擦に対処するユースケースに関連するCBDCの主要な側面について、組織的な能力と実践的な知識を構築することを目的としている」
ジョクノ総裁は、CBDCは政府が運営する現金支援プログラムを支援することができることを評価。同氏は、パンデミックによって、口座を通じたの資金援助を分配するための有用性が示されたことを強調し、CBDCを利用して「社会の最も脆弱な層に即時の支援を提供する」ことができると考えている。
しかし、多くの利点がある一方で、技術的なインフラの欠如など、プロジェクトが直面するであろう困難も強調された。「金融当局と規制当局は、CBDC発行のリスクを効果的に実施・管理するために必要なスキルと技術的能力を構築する必要がある」とジョクノ総裁は述べた。
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フィリピン、CBDCの試験的導入を開始
