2022-04-28 07:51:00
フィリピンは、「プロジェクトCBDCPh」と呼ばれる中央銀行デジタル通貨（CBDC）のホールセール型パイロットプロジェクトを開始する。フィリピン中央銀行（BSP）のベンジャミン・ディオクノ総裁が27日に発表した。
プロジェクトは、セクター横断的な国内チームと「世界中のCBDCの開発と実施に関するトレーニングと知識共有を構築するための国際標準化団体や多国籍機関からの外部アドバイザー」によって主導される。ディオクノ総裁は、このプロジェクトを「フィリピンの決済システムをさらに強化する、より高度なホールセールCBDCプロジェクトに向けたBSPの中長期ロードマップを構築する上で重要だ」と強調した。
ディオクノ総裁は「フィリピンでは、リテール決済と金融包摂の改革が進んでいることから、リテールCBDCの利用には最小限の付加価値しかないと考えている」と話した。毎月のリテール決済量の約20.1％が2020年末にはデジタルとなり、2018年の10％、2013年の1％から上昇したと指摘。政府給与はすべてデジタルで支払われているという。
中央銀行は、クロスボーダー決済、株式証券決済、日中流動性ファシリティ（ILF）にホールセールCBDCを使用することを想定している。現時点では、ILFは完全には自動化されていない。金融活動作業部会は最近、フィリピンのマネーロンダリング防止およびテロ資金調達対策の基準が不十分であると指摘した。
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フィリピン、ホールセール型CBDCの試験運用を開始へ
