「負の連鎖」に警戒感、NFT担保融資で清算のリスク高まる

仮想通貨



2022-08-20 13:55:13

NFTの清算連鎖の危機

高級NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」のフロアプライス(最低価格)が下落する中、NFTを担保に暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)を融資するBendDAOで「清算の連鎖(デススパイラル)」が生じるリスクが高まった。

19日頃にその融資残高は一時30,300 ETH (約75億円) に膨張していたが、10,500ETH(約17億円)を返済したフランクリンを初めとするクジラ(大口投資家)の対応により、執筆時点に15,823 ETH(約26億円)に縮小している。

BendDAOは、NFT(非代替性トークン)を担保にイーサリアムを融資する「NFTfi(NFT+金融)」プロジェクト。Bored Ape Yacht Club、CryptoPunks、Azukiなど、価値の高いブルーチップ(優良)NFTのみを扱っており、フロアプライスの最大40%をローンとして提供する。

しかし、フロアプライスが下がり、債務と担保を用いた数式((フロア価格 * 清算しきい値)/ 負債+利息)で算出されるヘルスファクターが1を下回ると、清算人がNFTオークションに入札可能になり、最初の入札から48時間の返済猶予期間を経て、清算が実行される。

関連:Ape Foundation、BAYCのニュースメディアに資金提供へ 

BAYCの下落

担保融資が急増した4月のBAYCのフロアプライスは100 ETH〜150 ETHに高騰したが、8月には69 ETHに下落している。

BendDAOによると、BAYCを担保にしたローンの内1.1を下回るものは少なくとも30件あり、さらにフロアプライスが下がれば清算のリスクに瀕することになる。

また、ヘルスファクターが1を下回り進行形のオークションで1つ以上入札のあるBAYCは4つに留まっているが、Mutant Ape Yacht ClubやDoodlesなど他のNFTコレクションでは20点ほど競売中である(執筆時点)。

4/ なぜこれが問題なのですか?

現在、1.1 未満の BAYC は 20 あります…

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