「仮想通貨企業の銀行免許取得に異議」米上院議員、通貨監督庁に書簡を提出

仮想通貨



2021-05-20 14:15:14

OCCによる国法銀行設立の許可に異議

米国議会の上院銀行委員会の長を務めるSherrod Brown議員は米通貨監督庁(OCC)長官代理宛てに、公開書簡を提出。仮想通貨企業に国法銀行設立の許可を与えたことについて異議を唱えている。

OCCは、Brian Brooks氏が長官代理を務めていた期間に、フィンテック企業にも国法銀行の設立を許可。カストディ企業のAnchorageやProtego、大手ブローカーPaxosなどの仮想通貨関連企業も、条件付きの認可(OCCが規定したリスク管理や流動性の条件を満たすという条件)を得ていた。

Brown議員は、これらの企業が本来銀行が満たすべき一連の規制基準や消費者保護基準を満たしていない懸念があるとした。

書簡によると、例えばPaxosが「銀行レベルの監督を受けた最先端のテクノロジー」を標榜しているように、いずれの企業も、連邦政府の認可を受けていることを強調して、その信頼性や安全性が保証されたと考えているように見える。

しかし実際には、仮想通貨の高いボラティリティ(価格変動)や、イーロン・マスク氏の事例など著名な個人の発言により市場に影響が及ぶ現状、その他不確実性を考慮すると、仮想通貨関連企業を規制面で従来の銀行と同等に扱うべきではないと主張した。

Brown議員はこうした理由を挙げた上で、通貨監督庁(OCC)への要請として、すでに与えた条件付きの国法銀行設立許可について見直し、その間は、銀行以外の機関に対する銀行設立の承認を停止するように訴えた。

また許可基準の厳格さや、許可申請者間の公平性を保つために、Anchorageなど仮想通貨企業に許可を与えた際の、OCC内で行われた手順やガイドラインを見直すことも要求する格好だ。

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