2021-06-03 14:17:54
ビットコインの中期的な適正価格は
米金融大手JPモルガンは、顧客向けのレポートの中で、ビットコイン(BTC)の中期的な適正価格を算出した。
この適正価格は、あくまでビットコインとゴールド(金)のボラティリティ(価格変動性)を比較して算出したものだ。JPモルガンは、ビットコインの中期的な適正価格は、2万4,000ドル(約263万円)から3万6,000ドル(約394万円)であると試算している。
このレポートは5月28日付で作成されており、一般公開はされていない。仮想通貨に特化されたレポートではなく、株や債券に関するデータなども掲載されている。
JPモルガンは機関投資家の仮想通貨市場参入を妨げる大きな要因は、ボラティリティで、特にゴールドと比較した価格変動の大きさは重要な要素だと指摘。上述した適正価格は、この考えが基になっている。
もう1つ算出の基になっているのは、民間が投資目的で保有しているゴールドの量から、JPモルガンが理論的に算出したビットコインの長期的なターゲット価格。ビットコインとゴールドのボラティリティが同水準になり、この両資産が投資家のポートフォリオに同じ割合で組み込まれるようになったと仮定した場合、ビットコインの価格は長期的に14万5,000ドル(約1,590万円)になると試算している。
以下は両資産のボラティリティを比較したグラフ。縦軸の数値はビットコインのボラティリティをゴールドのボラティリティで割ったものだ。青線が3カ月、黒線が6カ月の期間で算出している。レポート作成時、ビットコインのボラティリティはゴールドのおよそ6倍だ。
JPモルガン・ストラテジスト「ビットコインの中期適正価格は2万4000ドルから3万6000ドル」