2021-04-05 11:15:06
「CBDCを国際決済に使う上での規則が必要」
国際決済銀行(BIS)が開催した「イノベーションサミット2021」に、中国人民銀行デジタル通貨研究所のMu Changchun所長が登壇し、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の国際的なルールを定めることを提案。デジタル人民元の仕組みについても説明した。
Changchun所長は、ある法域の通貨主権や金融安定性を保つことが、CBDC発行の一つの理由だとして、ある国の発行するCBDCが他の国のCBDCを妨げることがあってはならないと述べた。金融安定性の文脈では、ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)や米ドル依存などから一国の通貨主権を守る手段としてもCBDCに触れている。
その上で、資本管理や外貨交換システムなど、関連する制度における国際的な規則を守って運用されることが必要だと話す。国際的なユースケースや監督体制、情報共有などについての規則策定にも言及した。
さらに、各国CBDC間での相互運用性の重要性についても触れている。CBDCによる国際決済システムを構築する上では、様々な通貨のデジタルウォレット間で互換性を考慮することが必要になるという。
取引が法的遵守して行われているか規制当局が監視できるように、財務データとデジタル通貨の流れは同期している必要があるとも指摘。分散型台帳技術(DLT)などによる監視力のある外貨交換プラットフォームも構築可能だと続けた。
今後の課題は、デジタル通貨の合理的な供給方法を見出し、それを国際通貨システムの一部として、持続可能性のある安定的な仕方で運用することだとしている。
デジタル人民元の開発理由
Changchun所長は、デジタル人民元の開発理由を幾つか挙げた。
まずビットコイン(BTC)や 元ソース 詳細はこちら