2022-01-07 19:49:42
2021年の仮想通貨犯罪レポート
ブロックチェーン分析企業チェイナリシス社は6日、2021年における暗号資産(仮想通貨)の犯罪に関するレポートを発表した。仮想通貨の不法利用額は増加したものの、過去類を見ない強気相場における全体取引量増加に伴い、犯罪利用率では過去最低水準まで低下したことがわかった。
仮想通貨を利用した犯罪被害額ベースで見ると、相場全体が高騰した2021年は過去最高値を更新。2020年を約80%大きく上回る140億ドル(1.6兆円)となった。
一方、仮想通貨市場全体の取引量自体が前年比+567%増となったため、市場成長度に対しての犯罪率は低下している。2021年の犯罪利用率は0.15%と、比率で見た場合は過去最低水準となった。
この数値は、今年2月に公開される最終的な年次レポートで一部変更される可能性が残るものの、全体的には仮想通貨エコシステムにおける犯罪利用率は低下していることを示していると指摘。各国の規制面などの整備が考えられる。
その一方、仮想通貨の犯罪利用は利用者増加を阻み、政府がさらなる規制を強化する要因ともなり得ると指摘した。
仮想通貨犯罪の内訳
ただ、特定分野では犯罪が急増している。被害対象の内訳では、発展途上のDeFi(分散型金融)プロトコルの被害額が急増。中央集権型の取引所(CEX)よりもDeFiプロトコルにおける被害額が初めて上回り、20億ドル(2,300億円)を突破した。
DeFi関連の犯罪では、ラグプルなどのような詐欺と資産の盗用(ハッキング)が最も多かったという。
ラグプルとは
ラグプル(Rug…
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