Bitfinexの暗号資産ハッキング事件、容疑者夫妻の保釈判断分かれる

仮想通貨



2022-02-15 15:11:58

保釈の決定が覆される

米ワシントンDCの連邦地方裁判所は14日、暗号資産(仮想通貨)取引所Bitfinexの不正流出に関する資金洗浄容疑で逮捕されたIlya Lichtenstein夫妻の保釈聴聞会で、Lichtenstein被告に保釈を認めないという決定を下した。妻のHeather Morgan被告は、300万ドル(3億4,600万円相当)で保釈が認められた。

Lichtenstein夫妻は8日、Bitfinexのハッキングで流出した36億ドル(約4,155億円)相当のビットコイン(BTC)を洗浄しようとした容疑で、ニューヨーク市で逮捕された。同日、ニューヨーク連邦地方裁判所は、それぞれ500万ドル(5億7,700万円相当)と300万ドルで夫妻に保釈を認める決定を下したが、当日午後7時、ワシントンDC連邦地方裁判所主席判事のBeryl Howell裁判長は、保釈の決定を保留するよう緊急に求めた。両者に逃亡の恐れがあると判断されたようだ。

14日、対面審理のため両被告はワシントンDCに移送され、前出の判決が下された。Lichtenstein被告はビットコインの秘密鍵にアクセス可能であると裁判長は指摘。同被告は公判まで、ワシントンDCの拘置所に勾留される。

関連:Bitfinexの流出ビットコイン、米司法省が4,150億円相当を押収

事件の経緯

2016年8月に起こったハッキングでBitfinexから、およそ12万BTCが流出した。当時のレートは1BTC=約6万円で72億円相当だったが、現在の価格では約6,000億円に上る。米司法省は今回、そのうちの9万4,000BTCを押収したと発表。金融関連では司法省史上最高の押収額になるという。

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