2021-07-14 10:16:01
「ESMAに仮想通貨の監督権限を」
フランスの金融当局が、欧州証券市場監督局(ESMA)に、暗号資産(仮想通貨)を含む分野についての監督権限を与えることを提案している。
フランスの金融市場庁(AMF)は「欧州当局による監督の拡大と規制改善」をテーマとする政策文書を発表。その中には「EUが以前は規制されていなかった金融活動、専門職、商品を規制することを決定した場合には、直接監督権をESMAに付与すべきである」というくだりがあった。
そのような場合には、最初からESMAレベルで規制に関する専門知識を構築することが意味を持つという。「以前は規制されていなかった」対象として、仮想通貨も挙げられた形だ。
欧州証券市場監督局(ESMA)
EUの専門機関の一つ。EU全体の金融市場の監視役として、証券法と規制を担当。またEU各国の金融当局間での協力と投資家保護を促進する。フランスに本拠地を置く。
▶️仮想通貨用語集
フランス当局の文書は、次のように続けた。
EUにおける仮想通貨のパブリック・オファリング(ホワイトペーパーの精査)と仮想通貨サービスプロバイダーの直接監督権をESMAに与えることで、各国の監督機関の負担が減り、専門知識を効率的に集中させることが可能で、EU諸国の利益になる。
国別の選択肢が正当化される場合もあるが、関連する規制枠組みの中で、そうした国ごとの違いを最小限に抑えることが、直接監督権をESMAに移管するための前提条件である。
EU全体の共通した枠組みの下で、ESMAが統括して監督することが効率的だと論じる格好だ。
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