2021-12-11 13:29:01
「仮想通貨規制について国際的な協調が必要」
国際通貨基金(IMF)は10日、公式ブログで暗号資産(仮想通貨)に対するグローバルな規制の必要性を呼びかけた。各国間で連携した規制が行われていないことにより、不安定な資本の流れを後押ししかねないとしている。
まずIMFは、仮想通貨のボラティリティ(価格変動)の大きさに触れた。仮想通貨全体の、約2兆5,000億ドル(約283兆円)にまで達した時価総額は、「ブロックチェーンのような技術革新の経済的価値が大きいことを示す」と認めつつ、何かのきっかけで暴落することもあり、評価額が適切かどうかは不確実であると示唆している。
IMFの示した図では、2020年4月から2021年10月までの間に、仮想通貨の時価総額が大きく変動した様子が読み取れる。
さらに、IMFは仮想通貨取引所、ウォレット、投資家保護、ステーブルコインの準備金などに関わるリスクや、発展途上国において、仮想通貨が国内通貨に取って代わり、規制を回避するリスクなどを指摘。こうしたリスクに対処すると同時に、仮想通貨を役立てていくことも可能にする「包括的な国際基準」が必要だと唱えた。
すでに、金融活動作業部会(FATF)などの国際的な基準設定機関がガイダンスを提供しているものの、これらの取り組みだけでは、金融市場の健全性、金融の安定性、投資家保護に対するリスクを管理するための国際的なフレームワークが、充分に提供されるものではないという。
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