2022-03-01 13:55:29
抜け道を塞げるか
米財務省は3月1日付で、米国人がロシア政府を利する目的で、暗号資産(仮想通貨)を用いた取引を禁ずる規則を発表した。同日発効となる。
財務省外国資産管理局(OFAC)は、昨年4月に発令されたロシア制裁関連の大統領令を補完する規則を発表。その中で、「合衆国の制裁を回避するための、欺瞞的もしくは計画的な決済や取引」に従事する個人も対象とする項目があり、具体的に「デジタル通貨や資産の使用」による取引を含むと明言されている。
米国政府はロシアのウクライナ侵攻を受け、先月24日以降、ロシア政府、およびプーチン大統領をはじめとする政府要人に対し、厳しい制裁措置を立て続けに発表。
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さらに欧州委員会(EC)と米国、カナダなどの主要国政府は27日、ロシアを国際銀行決済システムSWIFTから排除する声明を発表。日本も同日夜、追加制裁に加わると表明した。
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一方、米政治ニュースメディアのPoliticoは、「ロシアの金融機関やオリガルヒをターゲットにした米国の制裁には、クリプトサイズの穴がある」と指摘。米国の金融システムへのアクセスを遮断する「重大な制裁」を覆す新たな方法を、「急速に進化するデジタル市場」が生み出したと主張している。
今回の財務省の発表は、仮想通貨を利用した制裁措置回避の抜け道を塞ぐ試みと見る向きもある。
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