軟調なビットコイン、好材料に欠ける展開が続く【仮想通貨相場】
2021-07-09 07:58:00
著者 中村健太郎 (なかむらけんたろう)FXcoin 所属
大手総合商社で為替予約・ポジション管理、トレードファイナンス、バックオフィス等、幅広く財務関連業務の経験あり。海外(シンガポール)では、アジア・大洋州地域のコーポレートファイナンスに従事し、2019年10月より現職。
Review
好材料なく下落基調
昨日のBTC相場は軟調な推移。未明にはFOMC議事要旨が公表され、景気の不透明感やテーパリング(金融緩和の縮小)が議論されていることが示されるとBTCは下落。また、イスラエルのテロ資金供与対策局がパレスチナのイスラム主義政党ハマスの暗号資産アドレスの差押命令を出したこともあってか、BTCは軟調な推移となった。日中は緊急事態宣言の再発令を嫌気した日経平均が売り優勢となったこともあり、BTCは続落、33,000ドル(約360万円)台まで下落した。午後には、中国人民銀行副総裁が「ステーブルコインは国際通貨システムや決済システムのリスク」と発言したことをCNBCが報じると、BTCは一段と値を下げ、32,000ドル(約350万円)台まで下落した。海外時間に入り、大手銀行Santander UKがBinanceへの送金サービスを停止することが報じられたことや、米国で変異ウイルスによる感染再拡大が懸念され米株が軟調に推移したこともあり、BTCは上値が重く、32,000ドルから33,000ドルのレンジで推移している。