2021-04-10 19:46:32
著名投資家のダニエル・ローブ氏が率いるアクティビストファンド(物言う株主)で、これまでにソニーやセブン&アイにも投資を行ってきた米サード・ポイントが、同社が運用する複数のファンドを通じて暗号資産を保有していることが分かった。
サード・ポイントが米金融当局に提出した報告書によると、同社はコインベースを暗号資産の管理を行うカストディアン(管理・保管を行う事業者)に起用している。サード・ポイントは約176億ドル(約1兆9300億円)の資産を運用しているが、同社が保有している暗号資産の種類や保有期間などは分かっていない。
サード・ポイントの3月31日付の報告書に添付された書類によると、同社は暗号資産に直接投資をしたり、デリバティブ取引を通じて間接投資をすることが可能だと記されている。
また、暗号資産の貸し出し(レンディング)やステーキングに対しても前向きであると同報告書で述べた。ステーキングとは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用したブロックチェーンにおいて、暗号資産を保有し、ネットワークに参加することで報酬を得る仕組みのこと。
米CoinDeskはサード・ポイントに取材を試みたが、コメントは得られなかった。
暗号資産取引所を運営するコインベースは、今月14日にナスダックに株式を直接上場する計画だ。北米の機関投資家が暗号資産の投資を拡大するなか、コインベースは設立から9年で、カストディ事業の拡大も進めてきた。著名投資家のポール・チューダー・ジョーンズ氏率いる資産運用会社も、コインベースをカストディアンに起用している。
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