2021-06-11 20:00:34
米議員、過度な仮想通貨規制に反対
米共和党のPat Toomey上院議員は10日、ジャネット・イエレン財務長官などにFinCENやFATFが進める暗号資産(仮想通貨)取引を規制するルールや法案に反対する書簡を提出した。
米ドル取引を規制する既存のルールより厳しい基準をフィンテック領域に課すべきではないとして、イノベーションと個人の自由を促進する規制方針を呼びかけた。
ペンシルベニア州出身で共和党所属のToomey議員は上院議会の銀行・住宅・都市問題委員会に所属する就任10年目の政治家。同委員会が9日行なった公聴会では、民主党のウォーレン議員が仮想通貨に批判的な姿勢を示している。一方、共和党には、ビットコイン・カンファレンスに登壇するなど、仮想通貨に友好的なCynthia Lummis議員なども在籍する。
今回の書簡は、昨年12月に前財務長官が発表した自己ホスト型の仮想通貨ウォレットに関する規制案や、FATFのトラベル・ルールに反論するもの。米財務省のジャネット・イエレン財務長官に宛てられた。
トランプ政権の退任が目前だった20年12月、当時のMnuchin元財務長官は自己ホスト型の仮想通貨ウォレットの取引を制限する法案を正式に発表。法案では、3,000ドル(30万円)を超える引き出しに対してKYC(本人確認業務)の強化が求められるほか、引き出しを行う顧客と、送金先の身元情報(名前や住所など)の開示が求められる。
また、1万ドル(約110万円)を超える取引には、FinCEN(金融犯罪捜査網)への報告が義務付けられる。
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